コラム

投資家がお金よりも大切にしていること

先日、凄い人だかりができていて、仮面ライダーのショーをやっていました。

短時間で子どもの心を掴む仮面ライダーショーのストーリー展開、
起承転結を勉強しようと、立ち見することにしました。

主人公は、「仮面ライダードライブ」で、存在を初めて知りました。
箱根駅伝のランナーを彷彿とさせる、タイヤをたすき掛けしているその異形は、
私が想像する仮面ライダー像とは、大きく異なるものでした。

ストーリーは、悪の軍団に襲われた一般人を助けるが、しかし、逆に
コテンパンにやり返され、自暴自棄になる主人公だが、周囲に励まされ修行にこもり、
さらにパワーアップして、悪の軍団を完膚なきまでに叩きのめす、
といった内容でした。

しかし、私が、このショーを見ていて、一番驚いたところは、
仮面ライダードライブは、警察官であるという点でした。

そして、以前読んで大変興味深かった本を思い出しました。

ファンドマネージャーが書いたお金に関する本。
日本人に対するお金の意識を種々様々な角度から比較検討し、
お金の効用をうたったものです。
アメリカと日本のヒーロー像の記述が特に印象に残っています。

■アメリカのヒーロー
・スパイダーマン
・バットマン
・アイアンマン
・チャーリーズエンジェル
・サンダーバード
共通点は民間人です。
しかも、成功した実業家が主人公であることが多いのが特徴です。
「私」が世の中を守ります。

■日本のヒーロー
・ウルトラマン(科学特捜隊)
・宇宙刑事ギャバン
・太陽に吠えろ
・あぶない刑事
・踊る大捜査線
・スケバン刑事
・遠山の金さん
・大岡越前
・暴れん坊将軍
・水戸黄門
・仮面ライダードライブ
その時代の権力者や公務員がヒーローです。
公務員が悪を倒すパターンが定番です。
「公」が世の中を守ります。

ヒーロー像と寄付を結び付けます。
日本人は、先進国の中でも最も寄付をしない国で、何か問題が起こると
「なぜ国がやらない」と怒り出します。

アメリカ文化は寄付文化です。
そして、ビジネスの成功者は国民から尊敬される存在です。
なぜなら、成功者はビジネスを通して、世の中に新たな価値を生み出し、
雇用を創出し、築いた富を寄付することで社会へ還元します。

つい先日も、マーク・ザッカーバーグ氏と妻のプリシラ・チャン氏が
保有するフェイスブック株の99%を慈善活動に使うと発表がありました。

しかし、ここ最近、日本でも、若い世代を中心に、
寄付や社会貢献の意識が高まっていると感じます。
ふるさと納税盛況以前から、寄付をする人が増えている実感があります。

なんでもかんでも国に頼る、お上が決める、という考えではなく、
一人一人が社会に対して、できることを少しずつでも行っていく。

日本と他国を比べ、どちらが良い悪いと断じるのではなく、
より良いところを吸収し合っていけるのが理想に思います。

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