コラム

自主点検チェックシート

全国法人会連合会が日本税理士会連合会の監修のもと、
中小企業の税務コンプライアンス向上に向けた取組みの一環として
自主点検チェックシート」を作成しました。

経営者がチェックシートを有効活用する主なメリットは以下の2つ。
1.内部統制及び経理能力の水準向上
2.税務リスクの軽減

この自主点検チェックシートは、非常によくできています。
以下、まとめましたので、参考になりましたら幸いです。

自主点検チェックシート

公益財団法人 全国法人会総連合
監修:日本税理士会連合会


Ⅰ.社内体制

文書管理
 1.自社で使用する領収書等は定型化され、担当者の責任の下に保管されていますか。
 2.重要な書類等(現金、通帳、権利証等)は金庫に保管・施錠し、鍵は適切に保管されていますか。
 3.通帳、小切手帳、手形帳等と印鑑は別の場所に保管されていますか。
 4.小切手帳、手形帳の控えは必要事項(支払先など)が記入され、保管されていますか。
 5.書損じた小切手、手形は社印を抹消した上で、控えに添付されていますか。
 6.インターネットバンキングのID、パスワードはセキュリティの観点から適切に保管されていますか。
 7.インターネットバンキングによる送受金は、上席の責任者によって確認する体制になっていますか。
 8.注文書、納品書、請求書などの書類は一定の基準の下に整理し、保存されていますか。
 9.株主総会、取締役会等の議事録は適切に作成し、保存されていますか。
 10.税務署などに提出している申告書・届出書等の控えは適切に保存されていますか。
 11.継続的取引に関しては、契約書を作成していますか。

Ⅱ.貸借関係(資産項目)

・現預金小切手受取手形
 12.手許現金と帳簿の残高は一致していますか。
 13.現金、小切手による高額又は予定外(緊急)の支払は、その理由が明らかにされていますか。
 14.預金(通帳)と帳簿の残高は一致していますか。
 15.受取手形の現物と補助簿(受取手形記入帳)は定期的に照合されていますか。
・売掛金未収金
 16.補助簿(売掛金一覧表)と得意先に対する請求残高は一致していますか。
 17.残高がマイナスになっている得意先については、その理由が明らかにされていますか。
 18.回収が遅延しているものについては、その理由が明らかにされていますか。
 19.入金条件(決裁日、決裁手段)に変更があるものについては、その理由が明らかにされていますか。
 20.決算期末においては、締め後の取引についても、売掛金等に含めていますか。
・棚卸資産
 21.実地棚卸高は定期的に行われていますか。
 22.棚卸表の原始記録は廃棄されずに保存されていますか。
 23.陳腐化した在庫については、正常在庫との区分が明らかにされていますか。
 24.決算期末において、預け在庫・預かり在庫の有無・金額を確認する体制になっていますか。
 25.決算期末において、取引先又は自社に積送中の商品等は明らかにされていますか。
 26.棚卸資産の自社消費等は売上に計上されていますか。
・貯蔵品
 27.商品券・印紙・切手等は、受払簿等を作成し、その管理が適正に行われていますか。
・仮払金前渡金前払費用立替金
 28.相手先、金額及び内容を個別に確認していますか。
 29.未精算の残高・期間が多額・長期化しているものがないか確認していますか。
・固定資産
 30.固定資産については、付番管理を行うとともに配置場所を管理していますか(配置表は作成していますか。)
 31.固定資産の現物と補助簿(減価償却台帳)は定期的に照合していますか。
・有価証券出資金会員権
 32.名義は適切に変更されていますか。
・貸付金
 33.契約書の内容を確認していますか。
   役員、グループ法人への貸付金はその理由が明確にされていますか。
 34.回収が遅延しているものについては、その理由が明らかにされていますか。
 35.受取利息は適正な利率で計上されていますか。
 36.貸付先に対して、定期的に残高確認が実施されていますか。

Ⅲ.貸借関係(負債・資本科目)
・支払手形
 37.支払手形記入帳と手形発行控とを定期的に照合していますか。
・買掛金未払金未払費用
 38.補助簿(買掛金一覧表、仕入先元帳)と請求書の金額は一致していますか。
 39.残高がマイナスになっている取引先がないか確認しましたか。
 40.支払が滞留しているものはないか確認しましたか。
 41.支払条件の変化について確認しましたか。
 42.決算期末においては、締め後の取引についても買掛金等に含めていますか。
 43.配当の未払金については、支払が確定した日から1年が経過したものについて、
  適正に源泉徴収がされていますか。
・前受金仮受金預り金
 44.相手先、金額及び内容を個別に確認していますか。
 45.未精算の残高・期間が多額・長期化しているものがないか確認していますか。
 46.納付が遅延している源泉所得税や社会保険などの預か金はありませんか。
・借入金
 47.契約書の内容を確認していますか。
   役員、グループ法人からの借入金はその理由が明確にされていますか。
 48.支払利息は適正な利率で計上していますか。
 49.借入先に対して、定期的に残高確認が実施されていますか。
・売上
 50.自社の売上計上基準に基づいて計上されていますか。
 51.値引き、割引、割戻し等は責任者の承認の下に処理されていますか。
 52.相殺がある場合には、相殺前の金額で売上に計上していますか。
・売上原価製造原価工事原価
 53.自社の仕入計上基準に基づいて計上されていますか。
 54.自社の固定資産に計上すべきものについて適切に区分しましたか。
 55.自社専属の外注先と従業員との区分が明確にされていますか。
 56.値引き、割引、割戻し等は適切に処理されていますか。
・役員報酬
 57.株主総会の決議等に基づいて、適切な時期に支給されていますか。
・給料賞与
 58.労働者台帳(名簿)は適正に作成されていますか。
 59.扶養控除等申告書等は期限までに提出を受け、適切に保存されていますか。
 60.出勤簿、タイムカードは適切に作成・保管されていますか。
・福利厚生費
 61.食事の支給や借上げ社宅など所得税の源泉徴収が必要となる支出について確認しましたか。
・旅費交通費
 62.実費精算又は出張旅費規程に基づき支出していますか。
・交際費
 63.参加人員、相手先、支出内容が明らかにされていますか。
 64.精算をせず、渡し切りとなっているものがないか確認しましたか。
・賃借料
 65.契約書により、契約者、支払内容、金額、期間を確認していますか。
 66.賃借物件の使用目的は明確にされていますか。
 67.敷金・権利金等について、資産性(前払費用)の有無を確認しましたか。
・保険料
 68.支払保険料について、資産性(保険積立金)の有無を確認しましたか。
 69.決算期末における保険積立金の残高等を確認していますか。
・経費全般
 70.支出の相手方が不明なものについては、その内容を確認しましたか。
 71.領収書の宛名は法人名(自社)となっていますか。
 72.特に飲食等を伴う支出については、①個人的に負担すべきもの、
   ②交際費に該当するものがないか確認しましたか。
 73.固定資産の付随費用及び修繕費については、その内容の分かる資料は保存されていますか。
 74.前払費用となるものについて適切に区分しましたか。
 75.支出の効果が一年以上に及ぶものがないか確認しましたか。
・雑収入雑損失
 76.スクラップ、副産物等を売却した内容の分かる書類は保存されていますか。
 77.固定資産を売却又は廃棄処分した内容の分かる書類は保存されていますか。
 78.期末に保有している外貨建の債権債務については、残高証明など内容の分かる書類は保存されていますか。
・消費税
 79.課税売上げ、非課税売上げ、不課税取引、免税売上げの区分は明らかにされていますか。
 80.課税仕入れ、非課税仕入れ、不課税取引に区分されていますか。
 81.固定資産を売却している場合には、売却価額のわかる書類が保存されていますか。
・印紙税
 82.契約書には、印紙が適正に貼付等されていますか。
 83.自社で発行する領収書・レシートには、適切に印紙を貼付等をしていますか。

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