コラム

消費税増税対策の一指針

4月から消費税率が8%となりました。

駆け込み需要で、3月まで盛況だったようですが、
これからの数か月は、反動からの落ち込みが予想されています。
この数か月の反動が、実際、何か月に及ぶのか?
非常に気になるところではあります。

そして、消費税率は、平成27年10月から、10%に引き上げられる予定です。
しかし、平成26年の7~9月期の経済成長率を見て、
年末までに10%にするかどうか決まることになっています。

最近の税制改正の流れは、「個人増税・法人減税」です。
この流れは続いて行きそうです。

上に政策あれば、下に対策あり。
と言われますが、これからは、どのような対策が考えられるのでしょうか?

増税前の駆け込み需要は、一定の効果は見込まれますが、
効果は小さく、一過性のものに過ぎません。

また、増税後の需要落ち込みによる、価格そのものの下落が生じれば、
かえってマイナスに働く可能性もあります。
なぜなら消費税は価格の一部だからです。
そればかりか、無用だった支出を生じさせた可能性もあるかも知れません。

支出を切り詰める方法は、選択肢としてはあるでしょうが、
額に限度があり、幾分の不健康さを伴います。
得する方法がよくニュースで流れますが、根本的な解決方法ではないと感じます。
やはり支出サイドに立った対策には、限界があると言わざるを得ません。

では、収入サイドはどうでしょうか?
就労者の8割は給与所得者ですが、給与だけで所得を増やしていくには、
どの仕事に就くかにもよりますが、日本全体の経済成長率を考えると難しさがあります。
また日本の平均給与も年々下がり続け、現在は、
子どもが親の年収を越せない時代とも言われています。

そこで検討に値する指針の1つが、所得の複線化です。
毎年、個人の確定申告を行う中で、少しずつではありますが、
変化の兆候を感じることがあります。
それが、所得の複線化です。

所得税は担税力の観点などから、所得を10種類に分けて計算する仕組みをとっています。
(1)利子所得
(2)配当所得
(3)不動産所得
(4)事業所得
(5)給与所得
(6)退職所得
(7)山林所得
(8)譲渡所得
(9)一時所得
(10)雑所得

このうち、何種類の所得が昨年あったか検討してみましょう。
攻めが最大の防御という考え方に近いです。

今の給与を2倍にすることは至難の技ですが、
3つの所得を30%アップさせれば数字上は、所得は2倍になります。

所得の複線化にはリスクがあります。
制約は人によっては、かなりあると思います。
しかし、何もせずに現状のままで税制改正の
今後の荒波に身を置くのもリスクと言えばリスクです。

累計340万部、発売から14年を経てもいまだにビジネス書ランキングの上位に顔を出す
金持ち父さん貧乏父さん」に、改めてそのヒントがあるように思います。

一人の父さんはこう言います。
「金への執着は悪の根源だ。」
もう一人の父さんはこう言います。
「金がないことこそが悪の根源だ。」

一人の父さんはこう言います。
「それを買うためのお金はない。」
もう一人の父さんはこう言います。
「どうやったらそれを買うためのお金を作り出せるだろうか?」

一人の父さんはこう言います。
「金持ちはお金に困っている人を助けるためにもっと税金を払うべきだ。」
もう一人の父さんはこう言います。
「税金は生産する者を罰し、生産しない者に褒美をやるためのものだ。」

一人の父さんはこう言います。
「一生懸命勉強しろ、そうすればいい会社に入れるから。」
もう一人の父さんはこう言います。
「一生懸命勉強しろ、そうすればいい会社を買うことができるから。」

一人の父さんはこう言います。
「お金に関しては安全第一で。」
もう一人の父さんはこう言います。
「リスクをとることを学べ。」

一人の父さんはこう言います。
「この家は私たちにとって最大の投資であり、最大の資産だ。」
もう一人の父さんはこう言います。
「この家は負債だ。持ち家が自分にとって最大の投資だという人は大いに問題がある。」

この本には指針が書かれており、儲け方の具体的な方法はありません。
もっとも大切なことを繰り返し説きます。
頭の中の考えがその人の人生を作る。
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