コラム

「聴く」日本国憲法

今国会の会期が、9月27日まで延長されました。
通常国会では戦後最長の95日間だそうです。
より重要な法案が、時間をかけて、審議されていることを示しています。

環太平洋経済連携協定(TPP)、沖縄の米軍基地再編、
そして、安倍政権の本丸、一丁目一番地の安全保障関連法案の審議です。

安保法案は、6月4日の衆院憲法審査会で、与党が推薦した憲法学者3人が、
「集団的自衛権は憲法違反。違憲。」との見解を示し、大きなニュースとなりました。

また報道stationの調査でも、憲法学者の多くは違憲と解答しました。

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憲法学者に聞いた~安保法制に関するアンケート調査の最終結果
いっぽうで、百地章、西修、長尾一紘の各氏ら合憲性を主張する憲法学者もいます。

別のテーマでは、参院選が違憲状態である、という最高裁が示した
1票の格差問題がニュースとなったのは、記憶に新しいところです。

googleニュースで「違憲」を検索すると約69,600件、
合憲で検索すると48,900件ほどあります。
ちなみに「脱税」で検索すると約26,600件です。

ここ最近、憲法に関する話題が非常に増えているように感じます。
しかし、日常生活においては、私たちは日々に追われ、
そして、憲法というテーマがテーマだけに重く感じられ、
難しい話は、政治家や学者に任せておけばいい、といった思考になりがちです。

憲法学者が違憲というから、その法案はイケン!というのではなく、
分からないなら、分からないなりに、分かろうとする行動が大事で、
最終的に、自分の意見まで持つことができたら素晴らしいと思います。

そして、そのスタートは、実際に、まず憲法を読んでみることです。
そこでお勧めしたい1冊が、「聴く」日本国憲法です。

憲法を読むという行為は、難しく、呪文を唱えているような
イメージを持つ人もいるかも知れません。

しかし、この本は非常によく考えて作られています。
その年代ごとの日本の歴史をカラー写真で振り返ることができ、
そして付属のCDでは、小林麻耶さんが、憲法を朗読した
音声を実際に耳で聴くことができます。

学校の授業で、憲法を読んだかも知れませんが、改めて手に取ることで、
実際の生活者としての思いで今回、読むことができました。

憲法と法律の違いは?

違憲のニュースが出ると、憲法何条に反するといったコメントがよく出ますが、
私はその都度、この本を開いて、該当する条文を読むようにしています。

人生で一度は憲法を読み、憲法を聴いてみる。
ありそうでなかったコンテンツが、この本には詰まっています。

憲法は国民の原点であり、親や子、そして孫、あらゆる世代で読み、
聴くことができます。まさに1家に1冊。こういう本があっても損はありません。
お薦めです。

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