コラム

経営で最も重要なもの

2大コンサルタント会社と言えば、マッキンゼー・アンド・カンパニー(Mckinsey&Company)とボストン・コンサルティング・グループ(Boston&Consulting Group)。
そして、ボストン・コンサルティング・グループの創業者の一人が、ブルース・ヘンーソン氏です。

彼は、「戦略コンサルタント」なるコンセプトを初めて提唱した人で、経営コンサルタントの世界に、 一種の革命を起こした人物と言われています。

経営戦略を立てて売る。今ではこれが、世界のコンサルティング業界の主流となっています。
しかし、ブルース・ヘンダーソン氏は、経営戦略の重要性について聞かれると、常にこう答えたそうです。

-経営において「戦略」は、非常に重要なものだ。しかし最重要ではない。-
-経営において最も重要なものは、「運」だ!-

目の前にある幸運を掴めるかどうか、そのセンスが最も重要だ、ということらしいのです。
意訳するならば、いろいろとアンテナを張り、出会いを大切にし、直感ともいうべき触角を磨く。
そして「運」を掴むかどうか、掴めるかどうかが、経営において最も重要である、と。

任天堂の前社長・山内溥氏が9月19日、肺炎で亡くなられました。85歳でした。
任天堂の社名は「運を天に任せる」。だから、任・天・堂。
また任天堂は、現金を重視する経営をしいています。
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今は儲けを示す損益計算書より、稼いだ財産や債務の蓄積を表す貸借対照表を重視する時代に変化してきています。
これまで、多くの現金を保有する経営は、守りの経営と見なされ、攻めていないということで、現金は守りの「盾」だ!と保守的にみられてきました。
しかし、最近、見方が変わり、現金という後ろ立てがあるからこそ、研究開発などを行うことができ、経営において攻めることができる、現金は攻める「槍」なんだ!という発想にシフトしてきています。

運を天に任せ、そして現金をため、機が熟したら多額の現金をバックに、果敢にチャレンジしていく経営、経営効率は決して良くはないという批判もあるかも知れませんが、潰れない強い財務体質をつくる戦略は、とても学べる手法だと思います。

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