コラム

村上春樹

読者とのやりとりで綴る、村上春樹の期間限定サイト「村上さんのところ
が、とてもシュールで面白く、ここ最近、寝る前に読むのが日課です。

顧問先に、村上春樹の熱烈なファン(=ハルキスト)がおり、その影響で、
デビュー作「風の歌を聴け」だけ、以前、読んだことがありました。

また、
「ノルウェイの森」
「1973年のピンボール」
「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」
「ダンス・ダンス・ダンス」
「羊をめぐる冒険」
「海辺のカフカ」
「アフターダーク」
は、持っていますが、書棚に眠ったままでした。

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この期間限定サイトで、真面目(?)に解答する村上春樹氏の視点や
多面的な思考に、時にハっとさせられ、時に苦笑させられ、
ここ何日かは、村上春樹氏の小説を読んでみたい!
という強い衝動に駆られていました。

そこで、今更ながら、満を持して、「ノルウェイの森」を読み終えました。
とても閉鎖的なストーリー展開に感じられますが、内に抱える感情をうまく表現し、
ベストセラー特有の賛否両論はあるようですが、その圧倒的な筆致に
最後まで、魅了され続けました。

この作品が、累計13,400万部の大・大・大ヒットになるとは、
意外な気も正直します。

ただ、物語全体が、とても謎めいていて、この先どう展開するのか?
といったハラハラ感が、強く読者を惹きつけ、そして主人公の
平熱感というかクールさが、多くの人を魅了したように思います。

松田優作主演のTVドラマ「探偵物語」のベースとなった、
レイモンド・チャンドラーのハードボイルド小説「ロンググッドバイ」
を村上春樹氏が翻訳し、影響を受けた作品に挙げられているのを
考えると、そのクールさにも思わず納得です。

私は「ノルウェイの森」は、是非、オススメしたい作品であると同時に、
文庫ではなく、ハードカバーで読むべきだ、と感じています。
ハードカバー版には、文庫版にはない、村上春樹氏のあとがきがあるからです。

他の村上春樹作品を読んでみたくなり、村上春樹作品の中でも最高傑作と
誉れ高い「世界の終りとハードボイルドワンダーランド」を読み始めました。

20代の頃、三島由紀夫 → 村上龍とハマり、彼らの大半を読破しました。
そして、当時、村上龍作品の延長線上という位置づけで、
ブレイク前の村上春樹と村上龍が対談した、今は絶版となっている
「ウォーク・ドント・ラン」という作品を、ヤフオクで落札しました。

毎年、村上春樹氏がノーベル文学賞を受賞するのではないか?
と囁かれるたびに、この絶版本、「ウォーク・ドント・ラン」が、
高騰するのではないか!?と一人密かに、ニヤニヤしているのですが、
落胆する日々が続いています。

村上春樹に、春は来るのか!?

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