コラム

中国一の富豪とAge,35

9月19日に中国のECサイト最大手のアリババ集団が、
ニューヨーク証券取引所に上場しました。

同社の筆頭株主で、約30%を保有するソフトバンクの含み益が
8兆円弱に達するとのニュースがありました。

そして、20億円で投資したアリババ株が8兆円となり、
実に4000倍になったとも報じられました。

どちらかと言うと、日本の企業であるソフトバンクがどれだけ含み益をもったか?
が中心で、私もその程度の知識しか持ち合わせていませんでした。

しかし、ある外国籍の友人にそれは違う。
もっと、アリババの創業者に目を向けるべきだ、との指摘を受けました。

アリババの創業者である、馬雲(ジャック・マー)氏が、
どのようにしてここまでの地位を築いたのか?
(2014年時点で、2.7兆円の保有資産で中国一の富豪。)
そのエピソードをいくつか教えてもらいました。

先月の週刊ダイヤモンドにも書かれていましたが、
これまでの中国の資産家や成功者というのは、
不動産を中心としてビジネスで、政治力や人脈にものをいわせて富を築いてきました。

しかし、馬雲(ジャック・マー)氏は、政治力や人脈、学歴もない貧しい環境から、
IT事業で身を起こした点が、旧来型のものとは異なる、と言われています。

先の友人から聞いた馬雲(ジャック・マー)氏の逸話で、
たとえば、英語力を身に着けるために、
中国への外国人観光客の通訳を無料で引き受け、
そこで必死に英会話を学んだそうです。

また、アリババを創業する際、20数人の仲間に相談したそうですが、
ほぼ全員が無理だと反対しましたが、たった一人の銀行家の友人だけが、
やってみたら?と賛成してくれ、決断し、起業したそうです。

話をしてくれた友人が、特に強調していた馬雲(ジャック・マー)氏のセリフがあります。
If you’re poor at 35, you deserve it.
(訳:もし、あなたが35歳で貧しかったら、それは自業自得だ。)
又は、(意訳:35歳で今いる現実は、それはあなたのチョイスだ。)

それにしても、なぜ、35歳なのでしょうか?

よく転職は35歳までと言われます。
35歳である程度、社会人としての形成がなされるからなのかも知れません。

以前、雑誌で収入格差の統計をとっていました。
その統計では、社会人としてのスタートから、30代までの収入差は、
それほど大きくありませんでした。

しかし、33歳過ぎ辺りから、年収の格差が
どんどん極端に広がっていく、という内容が示されていました。

齋藤孝氏の著作「35歳のチェックリスト」では、
35歳前後で転機を迎える人が多い、と提言しています。

35歳で大ヒットを作った。
35歳で人生の大きな転機を迎えた。
35歳でデビューした。
35歳でこれまでの自分を変えるきっかけを作った。

半沢直樹の著者、池井戸潤氏は、35歳の時に書いた小説
「果つる底なき」で江戸川乱歩賞を受賞。

建築家の安藤忠雄氏が、ボクサーから建築家へ転身し代表作
「住吉の長屋」を手掛けたのは35歳。

ビートたけし氏が、お笑いの仕事から文化人としての
仕事を始めたのが35歳。

40歳で弁護士になった元アナウンサーの菊間アナが、
弁護士を目指し、フジテレビを退社したのが35歳。

賛否両論はありそうですが、資本主義でない国の人から、
こういった発言が出るのは、正直、意外でした。

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