私は仕事柄、「儲かっている業種は何ですか?」とよく聞かれます。
私がこの業界に入った当時は、儲かっている業種は割と存在し、足並みを揃えるかたちで、どこの会社も好決算という傾向は確かにありました。
ここの業界はほんと儲かるんだなぁ~、と数字を見比べながら感嘆した記憶もあります。
しかし、最近はこのような傾向はなくなってきていると感じます。
その業種、その業種の中で、儲かっている方と、そうでない方が存在し、今まで以上に業種内格差が激しくなっているように感じるからです。
私の顧問先で稼いでいる方を見ましても、一般的に儲かるイメージのある業種の方は少なく、儲かる業種というよりは、事業主本人の創意工夫ややり方で、稼げる事業体に持って行っている、という印象が強いです。
働き者であり、(いろいろな意味で)研究熱心であることが、かなり抽象的ではありますが、共通項として挙げられます。
そう!
それともう1つ加えるならば、対応力のスピードの違いです。
儲かっている方ほど、激務で時間がなさそうなんですが、資料の提出や電話やメールなどの返信が速く、待ち合わせなどの時間にも正確です。
儲かっているから速いのか?速いから儲かっているのか?は、正直わかりません。
しかし、かつてこんなことがありました。
ある起業したての方は、待ち合わせにも平気で遅刻され(=相手の時間を奪っている)、連絡しても返事がない時がしばしば…。
2,3年は赤字だったと思います。ある時、急にすべての対応が驚くほど良くなりました。
何か心境の変化でもあったのかな?と思って見ていましたが、数字を見てみると、とても利益が出ている事業体に変貌していました。
ここからは私の推測も入りますが、彼はサービス業でしたが、おそらく、あらゆる対応を効率よく適切に対応していかないと、稼げない、売上を伸ばしていけない、ということに気づき、そこから自身の発想自体を改善して、結果、習慣や生活態度にまで、好影響を及ぼしたのではないでしょうか?(※もちろん、事業の優位性もあります。)
よって、まずは、儲かる事業体に変えていくには、業種などにとらわれる前に、「整理整頓」「即日即答」など、何でも良いですが、忙しさを言い訳にせず、ちょっとした身の回りの習慣から変えていくことが、より重要な一歩になるように思えてなりません。
私が最も尊敬する、板橋で開業されている税理士は、日本電産の永守重信氏のコトバを自分の机の上に貼っています。
「すぐやる、必ずやる、出来るまでやる」