年末の土曜日だったと記憶しています。
道場に着くなり、最近、入ったばかりの新人さんに声を掛けられました。
わたしたい物があるので、駐車場に来て欲しい。

練習のための身支度を簡単に整え、跡を追うように駐車場へ空手衣で向かいました。
空手道衣の下は、男性の場合、パンツ1枚が基本です。
その日の稽古は夜だったこともあり、寒さが一層、身にしみました。

車から、ゴソゴソと何かを取り出し、筒状の物体を手渡されました。
カレンダーでした。
しかも、埼玉県警の2016年カレンダー。

最近、入ったその人は、刑事を定年退職された方でした。
もともと剣道の有段者であり、現役時代は、よく剣道を子どもたちに教えていたそうです。
警察に入ってからは、逮捕術というものを習い、柔道も学んだそうです。
定年退職後は、合気道を2年ほどやり、満を持して今回、空手を始めました。

スタート時期が近いこともありよく話をしますが、なかなか普段聞けそうにない
エピソードがあったりと、違う意味で空手の稽古が楽しみだったりします。

警察カレンダーは、現役の警察関係者やそのOBの希望者らがもらえます。
懇意にしている床屋さんや飲食店にプレゼントすると、抑止効果が
あるため、とても喜ばれるそうです。

配布できる数に限りがあるので、私を駐車場に呼び出した
というのが、ことの顛末です。
以前、仕事を聞かれた時、自営業と答えたのを覚えていて、その配慮から、
抑止力のあるこのカレンダーをくれたのかも知れません。

さっそく、事務所の一番目立つところに非売品の埼玉県警の
カレンダーを今年は掲げさせてもらうことにしました。